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■Ｋ生命の破綻を経験したＢさん
少し前に経営破綻したＫ生命は、多くの公務員や教職員の方々が生命保険契約をしていました。
公務員や先生が、老後も手堅く生活できるように積立型の養老保険や終身保険、個人年金保険に加入していたケースが多かったようです。
有利な条件の方が大量に満期を迎えた場合、大量の支払いが発生するため、生命保険会社は、その支払いの準備をする必要があります。
あるいは、すぐに次の保険を提案し、契約してもらうことによって、支払った保険金を回収するという手段もあります。
Ｋ生命は、このどちらもがうまくできずに経営破綻してしまったようです。
かつては学校の先生をしていたＢさんは、お子さん、お孫さんを被保険者として、Ｋ生命の養老保険や終身保険を契約していました。その保険料には退職金や預貯金を利用しました。
「Ｋ生命が破綻しそうだ」という話を聞いたＢさんは、自ら解約のために窓口に出向きましたが、営業部長と名乗る男性に「ウチは絶対に大丈夫だから」と、強引に説き伏せられてしまいました。
後で私が分析したところによれば、このときに解約できていれば、Ｂさんは約3000万円を受け取ることができました。これは、Ｂさんの住宅ローンを完済しておつりがくる金額でした。
その後、外資系の保険会社がＫ生命の保険契約を引き受けましたが、Ｂさんが解約した時に受け取ることのできる金額は、約1200万円となってしまいました。これは、支払った金額にも満たないものです。
後でわかったことですが、窓口でＢさんを説き伏せたＫ生命の営業部長は、学校担当の外交員と、各学校を回って、解約を阻止していたそうです。
Ｂさんは、「1800万円の損だ」「あの営業部長を探し出して責任をとらせたい」と相当な怒りようでした。
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